2012年11月29日木曜日

いきがい活動センター廃止など13議案上程 宮代町議会12月定例会開会

平成24年第5回宮代町議会(12月)定例会は29日開会し、いきがい活動センターを廃止する条例等執行側から上程された13議案のほか、議員提案2議案等を審議する。会期は12月11日までの13日間。12月5~7日の3日間一般質問が行なわれる。

会期及び議事日程は次のとおり
●11月29日○開会○諸般の報告○総務文教委員会の委員長報告○福祉産業委員会の委員長報告○議案第66号から第78号の上程、提案理由の説明   
●12月5日○一般質問(5名)
●12月6日○一般質問(5名)
●12月7日○一般質問(3名)
●12月11日 ○議案第66号から第78号の質疑、 討論、採決○議員議案第1号及び第2号の上程、提案理由の説明、質疑、討論、採決○閉  会
執行側上程議案は次のとおり
議案第66号 専決処分の承認を求めること
議案第67号 宮代町立小中学校の適正配置及び通学区域の編成等に関する審議会条例
議案第68号 宮代町立体育施設設置及び管理条例の一部を改正する条例
議案第69号 いきがい活動センター条例を廃止する条例
議案第70号 埼玉県市町村総合事務組合の規約変更
議案第71号 埼玉東部消防組合規約の変更
議案第72号 宮代町固定資産評価審査委員会の委員の選任につき同意を求める
議案第73号 宮代町教育委員会の委員の任命につき同意を求める
議案第74号 人権擁護委員の候補者の推薦につき意見を求める
議案第75号 平成24年度宮代町一般会計補正予算(第3号)
議案第76号 平成24年度宮代町介護保険特別会計補正予算(第2号)
議案第77号 平成24年度宮代町農業集落排水事業特別会計補正予算(第2号)
議案第78号 平成24年度宮代町水道事業会計補正予算(第2号)

一般質問は次のとおり
【12月5日】
●榎本議員:○事業仕分け、○新しい村の経営体制、○公設宮代福祉医療センター「六花」、○和戸交差点、○和戸駅西側の意向調査
●伊草議員:○「農のあるまちづくり」としての農業政策について、○「『農』のあるまちづくり」としての「新しい村」について
●飯山議員:○子育てしやすい町づくりを(駅前町立保育園設置について)、○さらに行革と前向きな行政について
●山下議員:○農地の荒廃を防ぐため、○交通安全対策としてカーブミラーの改善と設置を
●島村議員:○住宅街における雑草対策、○消防団の現状について、○職員の残業と健康管理について
     

【12月6日】
●石井議員:○平成24年度事業の進捗状況と平成25年度の予算編成について、○東武動物公園駅周辺整備事業について、○東小学校南側五差路の更なる交通安全対策について、○宮代町の生活保護の申請、受給状況について
●丸藤議員:○東小学校付近の危険な五差路の交通安全対策について、○家具転倒防止対策への助成制度の創設について、○「空き家条例」の制定について
●加納議員:○再生可能エネルギー導入推進基金事業、○久喜・宮代衛生組合についての現状認識、○「六花」診療所の小児科、整形外科の診療時間 
●角野議員:○ジェネリック利用促進と医療費削減、○学校図書活用、○全面展開という意味、○こども・子育て関連3法
●田島議員:○定住人口増加についての町の構想について、○ひとり親世帯に対する支援について、○安心・安全対策について

【12月7日】
●合川議員:○パスポート、○いじめ、○野良猫対策、○白岡・宮代線、○町長の描くリーダー像 
●関議員:○介護保険制度について、○地域医療ネットワークシステム「とねっと」について、○農業用排水路の整備について  
●小河原議員:○宮代町土地開発公社について、○道路政策について、○敬老会について、○東武動物公園駅西口整備について、○町村合併について、○自治会区長からの申請書について


【議会を傍聴して(宮代NOW)】
例年12月議会は大きな議題もなく、十分な論議が可能な議会だけに一般質問に関心が集まるのが通例である。

しかし、今回はちょっと様子が違う。

別項で記載したとおり宮代町のこれからの大きなテーマである「公共施設の機能見直しと活動拠点のあり方」に関する動きが本格化の兆しとなっているからである。

議案第67号 宮代町立小中学校の適正配置及び通学区域の編成等に関する審議会条例



議案第68号 宮代町立体育施設設置及び管理条例の一部を改正する条例
議案第69号 いきがい活動センター条例を廃止する条例。

が注目の議案。


前者は小中学校の統廃合を検討し、再編を行なおうというものである。

宮代町の教育行政の根幹にかかわる問題である。

これからの宮代町の教育はどうあるべきかの論議がないまま(これから論議するのかもしれないが)、突然、児童が少なくなっているし施設維持にお金がかかるので統廃合を検討しようというのである。

確かに、宮代町の財政を考えると、教育予算に割ける財源は少なくなっているのは事実である。しかし、宮代町の将来をまた、日本の将来を担う子どもたちの教育環境を財源だけで拙速に論議していいものだろうか、私の知る限り、その論議が本格的に行なわれたことは確認されていない。

第4次総合計画同様の、教育方針をまとめ、それに沿った形での統廃合論議ならばまだしも、財政優先とも見られる統廃合論議では禍根を残すことにも繋がりかねないように思うのだが・・・。

議会の論議を見守りたい。

後者は、公共施設の機能見直し、廃止できるものは廃止し、統合できるものは統合していこうという、その第一弾である。

提案理由説明によると、いきがい活動センターは、そのサービス提供量(利用量や広がり等)に比べて維持管理費がかかりすぎ、町内には同様の施設が他にあるので、これを廃止し、有効に活用してくれる民間に貸し出そうというものである。

その貸出先を公募し、応募が一件あり、検討した結果、町の活性化など貸し出し条件に合致する利用内容であるとして、貸し出すことを決定したので、その関連条例を上程したもの。

こうした、公共施設の貸し出しは山間部の廃校等を貸し出す例はあるが、利用中の施設を廃止して貸し出すというのはあまり例がなく、先を見た取り組みとして注目される。

だが、あまりにも先進的であるがゆえに、現実がついていっていない面もあり、こうしたやり方が良いのかという側面も含んだ貸し出しとなっているように思われる。

提案理由によると、「貸出先は、隣接する杉戸町にある昌平学園」。中高一貫の文武両道の進学校である。同校は中学校が開校して3年目。生徒の増加に伴って施設の拡充を行なっていることから、宮代町のいきがい活動センターを部活動用の体育館として借用しようと、宮代町の公募に応募した。

宮代町では、部活動の生徒が東武動物公園駅を利用することになるなど賑わい・活性化が図れるメリットがあるとして貸し出しを決定した。

だが、関係筋によると「貸し出し価格は、年間12万円」とのこと。

宮代町によると「同施設は年間900万円ほどの維持管理費がかかっている。これがゼロになる。また部活動に使用しない時間帯には宮代町町民も利用が出来る」という。

この施設が民間施設だったら、年間12万円で貸し出すか?

年間12万円という金額はおそらく固定資産税・都市計画税を下回る金額と見られる。賃貸料以上の税負担(公共施設なので実際はこれら税負担はないが・・・)を行なっても貸し出すか?

貸し出し以外に何かメリットがなければそんなことはしないだろう。それに疑問を持たず、平気でできるところが公共?と疑ってしまう。

財政が厳しいから小中学校の統廃合という聖域に手をつけようというのに、こんな施設活用では・・・と疑ってしまう。

議会の論議を見守りたい。